【タイトル】

うれしい再会

【本文】

 昨年の秋頃、一枚のはがきが届きました。それは、私が教員になって二校目として赴任した学校の同窓会からのはがきでした。2023.1.15に、校舎お別れの会を開きます、という案内。当日は、久しぶりにその学校にいけるうれしさに、誰に会えるかなという期待感に、わくわくしながら向かいました。  仮校舎のプレハブが建っていて、校庭は半分くらいの広さになっていました。校舎の中は、荷物がすべて運び出され、がらんとしていましたが、玄関、階段、教室と巡ると、懐かしさがこみ上げてきました。そして、いろんなところに、「ありがとう!」、「長い間おつかれさま!」など、校舎への言葉が書かれていて、たくさんの卒業生を出した学校ということを改めて感じました。  楽しみにしていた教え子たちとの再会。  1・2年生を担任していた女の子は、背が私の肩までも届かなかったのに、私を抜かすほど大きくなっていてびっくりしました。はずかしがり屋さんだったのに、私に気付いて駆け寄って、しっかり挨拶や近況報告をしてくれました。就職もしていて、もう中堅どころということ、びっくりしました。  3・4年生に担任していたこどもたちは、校庭で丸くなって話をしていて、そこに加わると、見た目は大人になっているのに、わいわいと当時のように話をしました。やんちゃだった男の子が、「あの頃はすみませんでした。今は、しっかり頑張ってます」と、働き者の手を差し出してくれ、握手をしました。  その学校で初めて担任した学年は、もう、30代前半でママやパパになっている子も多く、我が子と一緒に来ていました。お母さんやお父さんになってる姿を見て、流れた時間の長さに思いをはせ、それでも変わらずにいられる関係性に感謝しました。  その他にも、北海道に転勤になっている子がちょうど出張で東京に来ていたからと会うことができたり、会場には来れなかったけど、他の子から最近一緒に撮ったという写真を見せてもらったり、たくさんの教え子とふれあうことができた時間は、びっくりするくらいあっという間でした。  このときの話は、二週にわたって、全校朝会でこどもたちにもしました。1週目は「ふるさと」に関連して。五大小でも、今の校舎に建て替える時に、同じように旧校舎に感謝をしたでしょうし、たくさんの再会の場になったでしょう。周年の記念集会でも話をしましたが、今、過ごす毎日が、皆さんにとってかけがえのない「ふるさと」につながるのですよ、と。  2週目は、「一人一人の成長」に関連させて。背が大きくなることや年齢を重ねることはもちろん、身体も心も大きくたくましく、優しく成長させて素敵な大人になってくれることを願ってます、と。  いつか、担任の先生や友達と再会して、一緒にその成長を確かめてくださいね、と。  奇しくも、1月15日は、昔の成人の日。感慨深い1日でした。


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